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ねはんやの日記

大分の温泉町「長湯温泉」で小さなお店を始めました。

虫の研究者

去年の7月くらい、虫を探して旅をしているという北海道からの男性がお店に来てくれた。仕事を早期退職され、虫を追い求め車中泊で全国を回られていた。

大分で探している虫は、ムナコブハナカミキリという虫で、なかなか貴重で珍しい、らしい。

そして絵を描いてくれた。

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虫よりも絵が上手いのに驚いたわ。

大分滞在中、この虫を探して何日も山の中を分け入ったが、残念ながら見つける事は出来なかったそうで。また来年リベンジしますと言っていた。

ねはんやの名前の由来を聞かれたので、これこれでと伝えた。

それから半年後、その虫の男性から、阿蘇五岳を描いた立派な水墨画が送られてきたのだ。ものすごく素晴らしい、そしてとても優しいタッチの絵で、彼の性格が絵にも現れていた。わざわざ、時間を費やし描いてくれた事に感謝。けど、飾るには額を買うか、裏打ちしなければならないので、そっと大事にしまっていた。またもし来てくれたらお礼しなくちゃだわ。と思っていた。

そしたら、先日、再び来てくれました!「うわー、虫の人だー。」思わず2人で叫びました。

また今回も例の虫を探して大分まで南下。この日は由布岳に入ったが、獲れなかったと言っていた。今回は獲れるといいなぁ。

その2日後、9時過ぎに最後のお客さんがお帰りになり、ホタルを見に行きたかったので、早く閉めて片付けをしていたら、、店の電話が鳴った。やだーこんな時間に誰よー。出るか出ないか迷ったが出た。そしたら、虫の男性からだった!「今店まで来たけど閉まってて、でも今日遂に例の虫が獲れたんです。だから明日には大分を離れるんで…」そう言われ、ならばどうぞどうぞとお店に入ってもらった。

とても嬉しそうにその虫ムナコブハナカミキリを見せてくれた。長者原辺りの山の中で捕まえたらしい。しかも雄と雌2匹!

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これが噂のムナコブハナカミキリ。私達にはその価値は分からないが、虫の男性にとっては何にも代えがたい貴重なモノなんだろうね。絵を描いて送ってくれたお礼に焼酎とおつまみをご馳走させてもらいました。やっとお礼が出来て良かったぁ。

またいつか新たな虫を探しに大分にきて下さいね。

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日本画水墨画を本格的にされてるらしく、来年2月に京都で個展を開かれるようです。お近くの方、是非。

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