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ねはんやの日記

大分の温泉町「長湯温泉」で小さなお店を始めました。

長湯ふるさとふれあい夜市

さてさて、長湯に引っ越してはや10日。

毎日、大工さんのサポートや、自分達でできるペンキ塗りなんかであっという間に毎日が過ぎて行く。やらなきゃいけない事に追われて笑顔も忘れかけている。

けど気付けば世間はお盆。ここ長湯は盛大なお祭りの日だ。露店が並び、どっから来たのだ?って人だかり。私達もほんとは間に合えば出店する予定だったが、なんせ引っ越して間もない。今回は出店はお断りして、お祭りを楽しむ側に。

お店の改装作業をしていたので、お祭りも終盤になったころに出向いた。舞台ではちょうどアフリカのジャンベ集団がドンドコ太鼓を打ち鳴らしていたので、とりあえずそれを聞いて楽しんだ。やっぱり音楽って人の心を溶かしてくれる。日々の緊張をほぐしてくれる。音楽って人間に必要不可欠だなぁ。

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お世話になっている商工観光課の西山さんがポップコーンの露店にいて、大丸旅館の社長さんも隣にいたのでご紹介頂きました。そしたら空き家バンクでお世話になった企画情報課の渡辺さんにも遭遇。お祭りなのでみなさんいい具合にお酒が入って超フレンドリー(笑)渡辺さんにビールをご馳走になって少しお話しできました。お酒を飲みながらだと、「一移住者と役所の職員」の関係性から少し解き放たれて、フランクに話が出来て楽しいひと時でした。ありがとうございました。

お祭りの最後は花火も上がり、夏気分も味わえました。先日引っ越し作業に東京にいた店長は隅田川の花火大会をちら見したらしく、「隅田川の花火大会とどっちが綺麗?」と聞いたら、比べたらいけないでしょ。と返された…そりゃそうか(笑)愚問でした。でも小さい町の小さい花火も風情があって有り難みもありました。

日々の緊張をほぐしてくれた素敵な夜に感謝。明日も頑張ろう。

 

長湯へ引っ越し

一緒にお店をするパートナー(以下店長と呼ぶ)は東京出身。物件の契約が済んだので、引っ越し準備をしに東京へ戻る。約二週間の準備期間。単身のくせになんせ荷物の量が甚だしい。なんとか期間内に荷造りできたようだが、聞けばダンボールだけで50箱を超えたらしい。そしてトラックは3トントラックになるらしい。なんということでしょう。

私はなるべく身の回りの物を増やさないように生きて来た。「身1つ」がモットーな私には考えられない荷物の量である。

ともあれ無事店長の荷物は積み込まれ、その3トントラックがついに長湯にやって来た。積み降ろしに3時間くらいかかったかな。暑い中引っ越し屋さんも大変だよね。

という事で今家中ダンボールに占領されています。どうすんだこれ…どこに置くのだー。私は一人途方にくれるのです。。

 

長湯に引っ越して2日が経ちましたが、朝晩がとても涼しい。夜は扇風機いらず。朝方なんて寒くてタオルケットを引っ被って寝る具合。さすが標高450mの長湯。ん?と、言うことは?! 冬が寒い。という事ですよね?怖すぎる。ここ2年くらい南の島(波照間島)にいたのでまともな冬を越してない。波照間は冬でも10℃を下回る事は滅多にないし、15℃くらいで寒い寒いと言っていた。そんな鈍った体で越冬できるのか。

とりあえず今は涼しさの恩恵に預かって、家の中を住める状態にしなければ!

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工事着工

そんなこんなで大家さんとの賃貸契約を無事結び、いよいよ工事着工。の前に、やっぱり御祓っぽい儀式をしとかないとなんとなく締まらない。

という事で、大家さんから地元の神社の神主さんを紹介してもらい、地鎮祭を行いました。神様にお供え物をして、神主さんが祝詞をあげます。祝詞が建物に響き渡り、とても荘厳な空気に包まれました。さー、いよいよこれから始まるのだな。と身の引き締まる思い。

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とりあえず神主さんに言われた通り、お米・御神酒・塩・昆布・果物・野菜をスーパーで調達しお供えしました。

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無事地鎮祭も終わり、いよいよ工事着工です。

予算の関係上、役所の方が紹介してくださった大工さんはお断りしまして、代わりに私の父が大工を引き受けてくれました。父も歳だし本当に申し訳ない気持ちはあるのだが、少しでも改装費は安くしたい。ここは甘えておこう…。んだんだ。とっくに引退しているが、父の職業は船舶の設計で、大工だったわけではない。けど、「そんぐらい出来るわー。」と自信満々である。ならばその自信に身を委ねることにしよう。

で、床を張ってカウンターを作る作業をこれから始めます。この店舗は昔魚屋さんだったそうで、コンクリートに排水溝がむき出し状態。

壁は左側は腰板が張ってあり、右側は防水パネルががっちり貼られてあり、素人が手を付けるにはなかなかどうして困った状態。

床とカウンターは父が担当。壁は私達2人で漆喰を塗る予定。

これから少しずつなんとかしていきます。

竹田市長にお会いするの巻 その2

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7月3日。とうとう市長とお会いする日がやってきた。自分達はどういう思いでどういうコンセプトでお店をしたいのか、市長に伝える為のプレゼンを前日に練り固め、相方を市長と思い込んで発表し合う(笑)
よし、これでいこう!当たって砕けろだ!


台風7号の影響で朝から強い風と雨。
大丈夫なのか?でも行かないわけにはいかない。嵐の中、竹田市役所に向けて車を走らせる。
私の住む臼杵市から竹田市まで車で約1時間。
初めての竹田市役所。まるで岡城に着いたかと見まごうばかりの城のような役所である。

いざ、出陣!
まずは企画情報課にお邪魔して面談の時間まで待機。「こげん雨やけん今日は来んかと思ったわぁ。」と担当の方。
いやいや、そんなわけにはいかないよ。
だって市長との約束よ?

 

企画情報課の方と商工観光課の方、私と相方の4人で市長室へ。
まずは名刺交換。というかこちら2人は名刺などないので名を名乗り、市長の名刺を頂く。市長の名刺をもらうなんてことそうないぞ!と密かに興奮する。

商工観光課の方が作ってくれた資料に目を通され、「ほう、ほうほう、いいねぇ。長湯にこんな店あったらいいじゃないですかー!」と。
しかし、それから話はあれこれ横道にそれ、私達が前日にリハーサルしたセリフは全く言えず、同席して下さった担当の方から補助金のほの字も出せず…
時間になり、じゃまぁそういう事で、頑張ってね。と激励され、市長室を後に。
THE撃沈。

結局、補助金獲得には至らず、全額自己資金でやらなければならない現実と向き合うことに。
けど、最初からそうあてにはしていなかった補助金だ。どうにか自分達の資金でやれる最善の方法を考えていこう。

市長にお会いするなんてそうないし、貴重な経験になった。有り難いと思うことにしよう。
さ、つぎつぎ!である。

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竹田市長にお会いするの巻 その1

あれから話は二転三転。
やっぱり経験のない2人が始めるのだから最初はいかにリスクを少なくするかどうか。
空き家バンクの物件がいいか支所長さんが紹介してくださった物件がいいか。
はたまた長湯は諦める?
しばらく悩んだ挙句、やっぱりもとの物件に帰り着く。
という事で、なるべく改装費を少なくする最善の方法を考え、保健所の審査が通るにはどこをどう変えれば良いかを所轄の保健所に行き詳細を確認。
むむむ。なんとなく行けそうな気がしてきたぞ。

竹田市役所企画情報課空き家バンク担当の方や商工会の方、商工観光課の方、いろんな方々に支えられ、少しずつ前進。多分、いつももたもたうだうだしている2人の事なので、行政の方々の協力がなかったら、進んでいけなかっただろうな。

そうと決まれば次は補助金だ!とばかりに市の方々が補助金獲得の為に動いて下さり…そもそも今年度は下りないだろうと言われている補助金を、いかに獲得するか。
プレゼン用の資料を作って下さったり、改装費や設備費がいくらかかるのかを出す為、業者さんを紹介して下さったり、商工会の方が私達の拙い事業計画書を練り直して下さったり。

ありがたやーありがたやー。

そしてそして、この物件のななめ前が竹田市長さまのお宅があることもあり、お店をするにあたってのご挨拶と補助金の事も直々にお願いするような形も兼ねて、竹田市役所でお会いする機会を作って下さったのだ。
え??いきなり市長?
これは有り難いを通り越して、かなりのストレス(笑)田舎でお店を開くには避けては通れない道なのだろうか…

困惑の色を隠せない2人なのであった。

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桃太郎さん


初調査の夜、長湯温泉で唯一の居酒屋「桃太郎」さんに聞き込みという名目のもと、お酒を飲みに行く。

恐る恐る、「あのぉ、私達、ここでお店出したいと思ってて。。」とおかみさんに話しかけて見た。そしたら、「あそこの家が空いちょるわ。」「いや、店するならあそこもいいかしれんなぁ。」と、快くいろんなことを教えてくださった。昔はスナックや居酒屋がもっと沢山あったが今では桃太郎さん一軒だけ。お店は少しでも増えた方が活気も出るし長湯の町にとっていい事だから是非頑張ってほしいと言って下さった。

しまいには支所長さんまで紹介され、なんかよく分からないけど言われるがままとりあえず直入支所に突撃訪問。
支所長さんから、市の補助金制度のこと、町おこし協力隊の事など、たくさんの情報を収集できた。
ついでに、他の物件も紹介してくださって。
選択肢が増えてさらに悩むわ(笑)
でも、いろんな助言を下さりありがとうございました。
また、支所長さんを紹介してくださった「桃太郎」のおかみさん、おとうさん、ご親切にありがとうございました。

色々調査をして感じましたが、長湯の方はとても好意的。小さい町なので、よそ者が入ってきて店やるなんて言ったら余りいい感じには取られないのかと思っていたけど、違いました。

皆さん親切にあれやこれやとお世話してくださいました。有り難い事ですね。

地元の方が好意的でなかったら多分長湯は諦めてただろうな。

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ここから始めます。

なぜこの家にしたかと問われたら…
なんとなく。惹かれてしまったから。
古くて風情があるわけでもなく、新しくもなく、店にするにはなんとも中途半端な具合。
しかしなぜか惹かれてしまったのだった。
どこか久住九重近辺でいい物件ないかなぁと周辺の自治体の空き家バンクをあれこれ見ていたところ、発見。
間取り図を見る限りではなかなかいい感触。
でもまぁ中を見てみないことにはね。
てことで、
5月、物件の下見&長湯温泉視察。
物件は店舗部分が意外に狭くて、トイレもない。店舗の隣に謎で不気味な物置があり、その壁をぶち抜いて広くしてトイレも作って。なんてしてたらかなりの改装費がかかりそうな予感。
こりゃダメだよ〜。

そして、長湯温泉に一体どれだけの人が来るのだろう。全くの未知数。
なので地道にメインの温泉施設に一軒一軒聞き込み調査。うむ、思ったよりも客は来ている。
当然の事だが、重要なのはそこに需要があるかどうか。
需要は重要だよ。
平日、土日の昼・夜の人の行き来。その後の調査で、なーんとなく需要はありそうな。多分そんな気がしてきたのでした。

つづく…

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